札幌市営地下鉄にもフルカラーLED登場!?


 札幌市営地下鉄にもついにフルカラーLEDの登場か。東京をはじめとする首都圏では既に主流になりつつあるこのフルカラーLEDだが、ついに札幌市営地下鉄でもフルカラーLEDが採用された。


今回の更新箇所


 今回更新されたのは南北線5000形第4編成(以下、「504編成」)である。更新車は数回試運転を行った後、2018年2月18日より通常運用に就いた。更新箇所は次の通りである。


行き先表示器(方向幕)






行き先表示器は日本語と英語に対応しているようだ。数秒毎に表記が変わる。


車内表示器


車内表示器は日本語、英語に加え、中国語、韓国語でも案内する。数秒毎に表記が入れ替わる。また、既に通過した駅は暗く表示されるなどして、分かりやすく案内しようとしている工夫が見られる。


今後、フルカラーは増えるのか?


 今後、フルカラーは増えるのか? 結論から言うと増えると思われる。

 5000形は1995年にデビューしたから、2018年でデビューから23年経つことになる。23年も使えば老朽化も激しいことだろう。またデビュー当時と比べると、外国人観光客が増加し、公共交通はより彼らに対応した案内の提供が求められるようになった。そのような経緯の元、今回の更新に至ったと予測できる。

 もしこれが事実であるならば、新5000形と呼ばれている編成は更新されないだろう。なぜならば新5000形がデビューしたのは2009年と比較的新しく、車内にはLCDが搭載されていて、外国人観光客にも分かりやすい案内を提供できるような仕様になっているからだ。多額の費用を投資してまで更新する理由はない。あるとしても行き先表示器のフルカラー化のみだろう。

 したがって、501編成~517編成の17編成が今後更新されると思われる。


講評


 今回の更新について講評してみようと思う。今回の更新で何が得られて、何が足りなかったのか?

 全体的に見てざっくり評価すると「よかった」と言える。現に、更新を肯定的に受け止める意見は多かった。様々な人にとって分かりやすい案内になったと思う。先にも述べたが、外国人観光客は増加傾向である一方で従来の案内では分かりやすさに限界があった。特に訪日が多い中国・韓国人にとっては、やはり自国の言語があった方が分かりやすい。

 またナンバリングが表示されるようになったのは、彼らのみならず日本人にとっても分かりやすくなったと言える。そもそもナンバリングの利点として、駅名ではなくアルファベットと番号で駅を区別できることである。日本人、もっと言えば札幌人でも普段馴染みのない地域に行けば地名よりも番号の方が分かりやすいだろう。「今"N3"にいるから"N6"まで3駅だな」などと。その土地に馴染みがなく地名が分からなくても、番号だから誰でも簡単にイメージすることができる。"北24条" や "さっぽろ"などと言われるより理解できるだろう。従来のものもシールでナンバリングが案内されていたが、十分とは言えなかった。

 このように更新により分かりやすい案内が提供できるようになったが、少し残念なところもある。更新によって今までよりも細かいデザインが可能になったが、それを活かしてか、今日現在では文字の背景に謎の「★」が記されている。この★だが、近くで見る分には問題ない。しかし、少し離れた場所で見ると文字と★が同じ色で書かれているものだから、見にくくなってしまっている。★はあくまでデザインだから、肝心の文字を見にくくしてまで表示させる必要があるのか疑問である。ちなみに「回送」、「試運転」ではこの問題の★は表示されない。見やすかった。

 更新で今までより細かいデザインができるようになるから、分かりやすい案内も提供できるようになる。しかし、それを活かしすぎてコチャコチャと色々書けば、結果的に重要な情報が得にくくなってしまう事もある。適切に更新で得られた機器を活かすのが大切だ。

East Tokyo Railway

Aqua(アクア)が管理するHP、「ひがし東京レールウェイ」でございます。東京をはじめとする首都圏を主な活動拠点としていますが、北海道から沖縄まで全国で鉄道関連の活動しております。首都圏の鉄道であるJR東日本、東京メトロ、東武鉄道の他、札幌市営地下鉄などの地方交通に関する情報もまとめていますので、是非ご覧ください。

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