珍行き先! 「北24条行」の運行について

 2017年6月30日、麻生駅で発生した車両故障(該当編成:512編成)により、札幌市営地下鉄南北線では一時ダイヤが乱れた。その影響で麻生 - 北24条間が不通となり、北24条 - 真駒内間で折り返し運転を実施した。


 札幌市営地下鉄では基本的に全線通しての運行のため、端の駅=終点となるのが普通である。しかし、今回のように不通区間が生じた場合、運行できる区間は折り返し運転により運行することが多く、その際には普段は見られない行き先、いわゆる"珍行き先"というものを見ることができる。この動画の「北24条行」も現在では滅多に見ることはできない珍行き先の一つである。実際、YouTubeに5000形の「北24条行」の動画が上がったのはこれが初めての事である。5000形は運行開始から今年で22年になるが、この日の折り返し運転を実施するまで、5000形の「北24条行」の動画は少なくともYouTubeには1つも出ていなかったことになる。

 さて、「北24条行」の珍しさを簡単に伝えたところで、札幌市営地下鉄の折り返し運転について語ろう。そもそも折り返しは全ての駅で可能ということではない。基本的に電車は左側通行を維持するため、折り返し設備(電車を進行方向に向かって左側の線路に移動させる設備)を持つ駅でしか折り返すことができない。例外として、上下線で1編成ずつ運行させるピストン輸送という方法もあるが、運行区間を長くできる反面、電車の運行間隔が長くなったり、同じ線路上に2編成以上存在した場合は運行に支障が出るため、今回のように突発的に折り返し運転をする場合には不向きである。従って折り返し設備を持つ駅を一時的な終点として折り返し運転を実施するのが一般的だが、札幌市営地下鉄で折り返し設備を持つ駅はどこなのか?これを下記にまとめてみた。


~折り返し設備を持つ駅~

<南北線> 麻生・北24条・大通・平岸・自衛隊前・真駒内

<東西線> 宮の沢・琴似・西28丁目・大通・菊水・ 白石・南郷7丁目・ひばりが丘・新さっぽろ

<東豊線> 栄町・元町・大通・豊水すすきの・福住

※南北線において、現行ダイヤでは平日朝に「自衛隊前行」というのが数本存在する

※かつては東豊線に「さっぽろ行」というのが存在したらしいが、それは入庫を目的とするもので、さっぽろ駅に折り返し設備があるわけではない

※2-3連絡線建設の際、西11丁目行という電車が存在したらしいが、詳細は不明

※南北線、東豊線の珍行き先(東豊線「さっぽろ行」を除く)は全てYouTubeに公開されている

※東西線の珍行き先は「南郷7丁目行」以外はYouTubeには公開されていない。Googleで探せばもっとあるかも(笑)

East Tokyo Railway

Aqua(アクア)が管理するHP、「ひがし東京レールウェイ」でございます。東京をはじめとする首都圏を主な活動拠点としていますが、北海道から沖縄まで全国で鉄道関連の活動しております。首都圏の鉄道であるJR東日本、東京メトロ、東武鉄道の他、札幌市営地下鉄などの地方交通に関する情報もまとめていますので、是非ご覧ください。

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