”謎” 東西線を走る東豊線車両!?

 東西線のホームで水色の電車、すなわち東豊線の車両を見たことがあるだろうか? 何も知らずに東豊線の車両が東西線の駅にいたら、車体の色の違いはもちろん、列車の長さや走行音などで違和感を感じるであろう。ではなぜ東豊線の車両が東西線を走る必要があるのか、そもそもなぜ東豊線の車両が東西線に入ってこられるのかを語りたいと思う。

 東西線のホームで東豊線の車両を見つけたら、誰でも「どうやってここへ来た?」と疑問を抱くだろう。それは東西線と東豊線は繋がっているからであるが、そもそも一般人はこのことを知らない。大通駅付近に2-3連絡線という東西線と東豊線を繋ぐトンネルがあるのだ。気になる人は東豊線大通-さっぽろ間を進行方向に向かって左側、東西線西11丁目-大通間を進行方向に向かって左側の車窓を見るといい。大通駅近くに本線とは別のトンネルを見ることができるはずだ。

 また、東豊線の車両が東西線を走ることには明確な理由がある。それは車両基地への出入庫のためである。東豊線の車両基地は東西線沿線の二十四軒にあるのだ。そのため、前述の連絡線から西28丁目駅の先の出入庫線まで東豊線の車両が東西線を走る。しかし、多くの場合、車両基地は沿線にある。札幌の場合でも、南北線なら真駒内に南車両基地、東西線なら大谷地に東車両基地がある。だが、東豊線は例外で沿線に車両基地を持たない。いや、正確には持てなかったというべきだろうか。計画では栄町駅付近に東豊線の車両基地を設ける予定だったが、用地の取得などがうまくいかず実現しなかった。そこで、当時東西線の車両基地であった西車両基地を東豊線の車両基地にしたのである。

 東豊線の車両が東西線を走るなんて、とても特殊で珍しいことのように思えるかもしれない。しかし、出入庫は毎日決まった時間に行われるから、実はそんなに珍しいことではないのである。

East Tokyo Railway

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